fujicoração フ ジ コ ラ ソ ン　

桜の木の不思議なお話

今年になって、家の敷地に咲いている桜の元気がなくなって、ついに枝も葉もなくなり、幹も自然に朽ち果ててしまっていました。去年までは元気に花も沢山さかせていたのに。実はこの木には女神様が宿っており、私がこの家に引っ越して来た時に私の枕元に現れたことがありました。私は築ん十年のこの古い一件家の壁や天井を塗ったり、大掛かりな改装をしておりました。ある日女性が夢に現れ、「この場所で何をしている！出て行け！」と言われました。私は、大家さんからこの場所を一時的に借りていて、いずれは出て行く事、今は荒らしているように見えるかもしれないがこれは改装の為なのでご心配なくといった事を伝えると、すっと消え、それ以来夢に現れた事はありません。多分、荒らしだと思ってびっくりしたのでしょう。

この女神さんは、その場所を守っているといった感じで、益も害もなく、たまにこんにちわと挨拶する程度でした。しかし、この女神さんが、ある人をずっと待っていたのだと最近分かったのです。それは牧港の伝説と酷似しているのですが、船出した恋しい男の人をずーっと待っていたのです。家は高台で、町も海も見渡せるので、この場所から港を眺めていたのでしょうね。

その事が分かったのはつい最近の事。ある知人が家に遊びにやってきました。なんとなく前世の話になり、「僕は中国で生まれて白蓮（ビャクレン）っていう名前だったらしい」とその人が言った瞬間、窓際からものすごい熱いエネルギーが押し寄せてきました。「ずっとあなたを待っていました」「やっとあえた」桜の女神さんのひたすらその場に留まり、待つというエネルギーが分散された夜でした。その後、桜の幹も折れ、倒れてしまいました。

しかし、昨夜ふと桜の木の根元を見ると、なんと新しい枝が生え、若々しい葉が勢い良く伸びていました。死んだ人が死んだ人をずっと待ってても意味ないですからね。女神さんは新しいスタンスになって新芽と共にフレッシュに生まれ変わりました。次はいい恋できるといいね。中国に帰ってしまったままの恋人を持ち続けるなんて、辛すぎるよ、死んでまでも。未練ってのは、自分自身を縛り付けちゃうからよくないね。生まれ変わった桜にあやかって、私にもフレッシュな恋が訪れすように。桜の女神様お願いします。（＾人＾）*＊